雨竜沼湿原

北海道一人旅 | 湿原巡り②

雨竜沼湿原は旭川から西に向かって車で約1時間位で行ける湿原です。北海道の尾瀬なんて呼ばれたりしているようですが、尾瀬と違って割とキツめの登山をしてやっとたどり着ける所でした。

まず登山入口であるゲートパークキャンプ場に向かいますが、そこまでの林道(20km弱ある)が狭い!対向車が来たらどうしようと不安でした(一応待避所が所々に設けられています)。今回は平日の午前中(確か9時頃)に向かったので幸い山から下りてくる車はいなかったのでスムーズに通ることができました。

ゲートパークに到着すると、既に3~4台位の車が停まっていました。しかし平日なのでガラガラです。管理棟に寄り入山届を出し協力金500円を支払い、熊鈴を着けて出発です。

雨竜沼湿原
登山道入口の道
雨竜沼湿原
少し歩くと現れる吊り橋

吊り橋は2つあり、2つ目の方は結構揺れました。その橋を渡ると段々と傾斜がついて登山になっていきます。左手に川のせせらぎを聞きながら登っていくのですが、これが結構キツイ!この日は天気も良く日差しも強めでしたので立ち止まるにも日陰を探して一休み。

雨竜沼湿原
やっと到着

そんなこんなで1時間半位歩いたら湿原の入口に到着です。写真のテラスは入口から少し歩いた所にある休憩所。テーブルと椅子が設置されており、こちらでご飯を食べることができます。

雨竜沼湿原
草紅葉が美しい

テラスで休んだら湿原散策のスタートです。ここは最初を除き一方通行になっていて、ぐるりと一回り1時間程度。到着時には誰もいませんでした。風の音と自分の熊鈴の音しか聞こえない広大な平原を独り占めできました。

雨竜沼湿原
草原の中を流れる川

蛇行して流れる小川?この水が来る途中に左側にあった川に流れていっているようです。

雨竜沼湿原
空の青を映す池塘

しばらく歩くと両側に池塘が現れてきます。この日はお昼過ぎまで雲一つ見えない快晴で本当に良い気候でした。草原の黄金色と黄緑、そして空の青が美しいコントラストを作り出しています。そんな景色を堪能しながら歩いていると、一方通行の分岐点にさしかかる頃に前方から登山者と思わしき方が1名やってくるのが遠くに見えました。それ以外では、途中何らかの作業をしている業者っぽい方々が昼休み休憩を取っていたくらい。

雨竜沼湿原
入口から2km、結構歩いた

散策ルート折り返し地点。この先は南暑寒岳への登山ルートになります。湿原の池塘を上から眺めるにはルート途中にある展望台まで登ならくてはなりません。正直この時点で疲れていますが行かない選択肢はなく…

雨竜沼湿原
更なる登り地獄が…

しかし登り始めてからちょっと後悔…雨竜沼湿原って湿原入口までの道もそうですが、途中に今何合目かを示す印や看板が全くないんですよね…。あったからといって登山が楽になる訳じゃないけど、残りどれだけかが分からいのは無間地獄みたいで辛かったです。

雨竜沼湿原
展望台から見える池塘

しかしそんな地獄の先には展望台が。湿原に点在する池塘を上から眺めることができるのです。またここには周りに木があるので(範囲は狭いですが)日陰もあり、ゆっくり休むことができます。だたし草むらを切り開いて作ってあるような場所なので、ひょっこり羆が出てきたりしそうな感じ満々です。登り始めの所にはエゾジカ、羆の活動を監視するセンサーも取り付けられていました。食事中だけでなく撮影中もなんとか鈴の音を鳴らし続けてアピールしつつ、ささっと下りて散策道に戻りました。

ここまででちょうど13時前位。遠くにこれから散策し始める2組程度のグループが見えました。山を下る途中も2~3組位とすれ違いました。ゲートパーク管理棟に到着したのは14時半過ぎ(これから登り始める方々もいました)。入山届のコピーを提出して終了です。
管理棟には警察の方もいました。なんでも8月下旬にゲートパーク駐車場で死亡事故があったらしく、注意喚起するためにいらしていたようでウェットティッシュをもらいました。

帰りの林道では1台とすれ違いました。15時以降ならこれから上ってくる車はいないかと思ったら、翌朝の登山に備えてキャンプ場で前泊する人達が来ることがあるとのこと。紅葉の時期とはいえ、平日ならそこまで混むことはないのでしょうか。

冒頭にも書いた通り、結構キツめのプチ登山になるので次あるかなぁと思いましたが、アクセスのし難さこそが人を阻んでくれるおかげで混雑なしで景色を楽しめるようにしてくれているのだと考えれば、多少辛くても頑張って登っていけるかもしれません。次は南暑寒岳登頂にも挑戦してみたい!