ローマングラス

ローマングラス

ローマングラスのピアスを沢山オンラインショップへ掲載したので、改めてこの素材について書いてみる。

ローマングラス…ローマガラス、古代ガラスなどとも呼ばれるこの素材は、紀元前27年頃から帝国が分裂する395年頃の間までにローマ帝国領域内で作られていたガラスとされている。アクセサリー素材として出回っているものは大体アフガニスタンとかパキスタンとか西アジアで出土したものが多い。当時、帝国領内で作られていたガラスが貿易の為にこれらの地域に持ち込まれ、そのままかの地に骨を埋めることになったガラス達な訳である。そんな歴史の流れに思いを馳せてみるのもローマングラスのアクセサリーを身に着ける楽しみになったりする。

さてそんなローマングラスだが、ビーズ状になっているものは割れた欠片を加工したものが多い。壺なんかの完成品に近い形で出土したものは骨董品として高値で取引されていたりする。

ローマングラス
色も形も様々なローマングラスビーズ

私はアクセサリー作りを始めた頃からずっとこの素材が好きで集めている。一番の理由は土の中に埋まっていたことを感じさせるラスティックな雰囲気がたまらないからである。前述の歴史の流れ、「時間」という何人たりとも逆らうことができない法則の前に静かに朽ちていく、その姿に侘び寂びの美しさを感じるのである。土の中の成分とガラスの成分が化学反応を起こしてあらわれる銀化も美しい。

鉱物・宝石とはまた異なる美しさのローマングラス。
私達が生まれる遥か昔に作られ、時代を生き、その後長い間土の中に埋まっていたという時間の流れを感じさせるとても魅力的な素材を楽しんでもらえるようなアクセサリーを作りたいと思う。