北海道一人旅 | 湿原巡り①
今回の旅の目的は、サンゴ草以外は湿原巡りをすることでした。一つは厚岸町にある別寒辺牛湿原、そしてあと二つ、美深町にある松山湿原と雨竜町にある雨竜沼湿原を見たかったのです。
松山湿原は旭川から車で北に向けて2時間位の所にある湿原です。ここは去年夏に一度行こうと思い湿原の手前、駐車場からの軽いプチ登山(?)9合目位まで登ったのですが、熊よけアイテムを何も持っていなく、夕方になってしまったので怖くなり引き返した場所でした。それで今年再チャレンジ。
湿原に辿り着くには駐車場からこのような小山を登る必要があります。その距離約900m。去年行った時もそうでしたが、駐車場に至る道では誰ともすれ違わず、勿論駐車場にも他の車は見当たりません。駐車場と山の入口には熊注意の看板と熊よけ用の大きな鐘…この鐘を10回位叩いて、熊鈴を着けて登ります。あと入口には地元の信用金庫さんからの寄付で登山用のストックが置いてあるので借りましょう。
しばし登るとやっと湿原入口。ここにも鐘がありますので10回くらい叩いて歩き始めます。
風が強いのか冬の積雪のせいなのか、盆栽のように曲がりくねって生えている松の木。なんだか生きているかのような立ち姿です。
ただの枯れゆく枝ですが、周りの荒涼とした景色と相まってとても良い雰囲気を醸し出しています。
松山湿原は池塘は少なくて2~3か所位しかありませんでした。アカエゾマツ等の木々が生えているだけの湿原です。
実は今回、再チャレンジといいながらも写真を見る限りあまり面白そうな景色でもないし時間と(プチ登山の)体力をかけてまで行く価値あるかなぁ…やめようかなぁ…と直前まで悩んでいました。しかし一旦登頂して湿原の入口に立ってみると、あぁ頑張って登って良かったと思いました。別になんてことない景色といえばそうなのですが、なんともいえない詫び寂びの美しさを感じます。しかも周りに誰もいなくて(羆はいるかもしれませんが)ここにいるのは私たった一人…という意識が余計に寂しさ(と恐怖)を倍増させるのが良いのです。
ちなみに前回来たのは夏で虫が凄かった記憶です。今回は顔の周りで沢山の虫がぶんぶん飛び回る…なんてことは全くなく、とても快適に見て回ることができました。再訪するならまた秋になるかな。
人っ子一人いない湿原を楽しんでさぁ帰ろうと思ったら突如目の前に何かの影が…(まさか羆?)と思ったら下から登ってきた人間(カップル)でした。かなりビックリしました(笑)。