キンムトー

2023年夏の北海道②

雨竜沼湿原から下山し旭川へ移動。旭川に一泊する目的は、市内から少し離れた東神楽町という所にあるイタリアン、naconにて夜ご飯を食べる為である。いつもの一人旅とは異なり、ご一緒してくれる人がいると食事も楽しい。なにより誰かいてくれると、ダラダラと飲み続けお店の人に迷惑をかけることがないので安心である(えぇ…)。ちなみに去年訪れた時の記事はこちら。今回も何を食べても美味しかった。次回北海道に行く際も勿論立ち寄りたい。こうして年に一度でも好きなお店のグルメ巡りをするのが私の最大の楽しみなのだ。

翌日は2日目の宿、川湯温泉に向けて出発。途中、大雪山層雲峡付近にある大函というスポットに立ち寄る。層雲峡の辺りは柱状節理という柱が何本も連なっているような岩肌がいたるところで見られ、個人的にはとても好きなエリアである。大函はこじんまりとしたパーキングスポットのようになっていて、川の両側にそびえ立つ岸壁が中国の山水画のような雰囲気でとても美しい。
その後マイお気に入りスポットの三国峠へ。峠にあるカフェでランチをし、次に摩周湖近くにある神の子池へ向かった。

神の子池
神の子池-これは一昨年行った時の写真

整備された砂利道を少し走ると開けた駐車場に辿り着く。アクセスが悪い割にはレンタカーが沢山停まっており、道東を巡る旅行者にとっては割とメジャーな観光スポットとなっている。
美瑛にある白金青い池とは異なり、こちらは天然の湧き水が溜まってできた池である。池の底まで綺麗に見える程の透明度の高い水で、光の加減で水色~青に見えるとても幻想的な美しさだ。池の底の方では水がこんこんと湧いている様が目視できる。鮮やかな青を楽しむには午前中に行くのが最適といわれるが、日差しがあれば午後でも十分青く見える。

その後川湯温泉に到着。温泉を楽しみ就寝。
翌朝は橋詰さんの最終日であり、さてどちらにお連れしよう?と考えて案内したのが(といっても私も初めて行く場所)、屈斜路湖と摩周湖の間にあるキンムトーという沼。普通の旅行者だったらこんな所お連れしないが、阿寒湖の向こう側にあるオンネトーに行ったことがあるそうなので、なら大丈夫だろうということで決定。
川湯温泉を出発し、硫黄山からモクモクと立ち上がる煙を見ながら国道391号線を南下。途中の小さな看板を見つけて林道に入る。綺麗に整備された砂利道をしばらく走ると少し開けたスペースに辿り着くのでそこに停車し、沼に向けて歩いて行くことになる。ちなみに駐車スペースまでは摩周湖と屈斜路湖両方から辿り着けるらしいが、屈斜路湖側からの道はかなり荒れているそうなので、レンタカーの旅行者は絶対に摩周湖側から入るべきである(去年それでえらい目にあった)。

キンムトー
キンムトーへ続く歩道

キンムトーへ続く歩道は上の写真に見られるように、林をかろうじて人が通れるようにしたという感じである。とはいえ、これはかなり整備されている方ではないだろうか。今にも羆が出てきそうな林の中を、熊鈴を鳴らしながら歩くこと数分(だが羆が怖くて数十分歩いたような気分だった)。

キンムトー

目の前にうっすらと沼が見えてきた。

キンムトー

辿り着いた先には何もない、ただの沼。風の音と鳥達の鳴き声しか聞こえない。だがこれが良い。
この日は晴天に近く気温も上昇中だったためか、なんとなく色が白っぽくもやって見えた。また風もあり湖面も波打っていたので写真撮影にはちょっと向かなかった。今度は紅葉の季節に来たい。
ちなみに歩きも含め2~30分程は滞在したような記憶だが、その間誰も来なかった。今回は2人だったから良かったけど、羆が怖いしスマホの電波も届かずに単独でゆっくりできるか自信がない…(でも怖いけど行きたいし行くという矛盾)

その後ランチを食べに弟子屈にあるカフェCOVOさんへ開店時間にお邪魔するも一足遅く満席!開店したばかりで待つことになりそうだったので、今回は諦めて釧路湿原に向かうことに。ぐぬぬ…。COVOさんへは一昨年初めて訪れたのだが、パスタの美味しさに感動したのでまた食べたいと思っていたのだ。残念ながら来年に持ち越しである。

気を取り直して向かったのは釧路湿原の塘路駅前にあるハンバーガー屋さん、ボブスバーガー。去年訪れて美味しかったので再訪。ちょうどノロッコ号が到着したところで駅前は乗客で混雑していたが、テーブルに座ることができた(乗客達は意外とお店に入ってこない…美味しいのに…)。
去年の様子はこちら

ランチ後は細岡展望台から広大な湿原を見て、無事に釧路空港にて見送ることができた。3泊4日の旅に付き合っていただいた橋詰さんには本当に感謝である。《つづく》